- HOME>
- 遺産分割問題
遺産分割協議とは
遺産分割協議とは、相続人全員が集まり、「誰が」「どの財産を」「どのくらいの割合で」相続するかを話し合う手続きのことです。
この協議が行われるまでは、亡くなった方の遺産は相続人全員で共有するものとされています。
そのため、遺産を分割するには、相続人全員の合意が必要となります。
この協議には、相続人全員が参加することが必須です。
1人でも欠けている場合、その協議は無効となります。
また、未成年の相続人がいる場合は、その法定代理人も参加する必要があります。
相続人全員が必ずしも同じ場所に集まる必要はなく、電話やメールを使って意見を調整することも可能です。
全員が合意に達すれば、協議は成立しますが、誰か1人でも反対すれば、協議は成立しません。
遺産分割の期限
法律上、遺産分割に関して明確な期限は定められていません。
そのため、相続が発生してから長期間、遺産が未分割のままであっても、それ自体が問題となるわけではありません。
ただし、相続税の申告は相続開始を知った日から10ヶ月以内に行わなければならず、その際に各相続人の取り分を確定しておく必要があります。
もし遺産分割がその期限に間に合わない場合、暫定的に法定相続分に基づいて相続税を申告し、後に正式な分割が行われた際に修正申告を行うことになります。
遺産分割協議を弁護士に依頼するメリット
感情的な「争族」を避け、冷静な協議が可能
遺産分割協議は親族同士で行うため、感情的な対立が生じやすく、話し合いがスムーズに進まないことがあります。
こうしたトラブルを防ぐためにも、弁護士に依頼するのは非常に有効です。弁護士は冷静かつ客観的に問題を処理することができ、感情と相続問題を切り離して話し合いを進められるため、親族関係を損なうことなく合理的な解決が期待できます。
親族間で話しづらい「お金の話」を代わりに進めてもらえる
遺産分割協議では、どうしても「お金の話」が中心になります。
そのため、親族同士で話し合うのは気まずいと感じることもあるでしょう。特に、ある相続人が法定相続分以上の取り分を主張する場合、対立が生じがちです。
このような場合、弁護士が代理人として交渉にあたることで、親族同士が直接お金の話をすることを避け、心理的な負担を軽減することができます。
時間的・心理的な負担を軽減
遺産分割協議は、全相続人の同意が必要なため、他の相続人との連絡や交渉に時間がかかることが多いです。
時には、交渉が長期化したり、他の相続人からのプレッシャーを感じることもあります。
こうした負担を減らすために、弁護士に依頼することで交渉の進行ややり取りを任せ、自分は日常生活を取り戻すことができます。
法と証拠に基づいた説得力のある主張ができる
遺産分割においては、法律や証拠に基づいた主張を行うことが重要です。
感情的な対立だけでは解決が遠のく可能性があります。
弁護士が代理人として関与することで、相続法に基づいた主張ができ、合理的な解決に向けた交渉が進められます。
また、遺産分割協議がまとまらず、調停や審判に移行した場合でも、弁護士は裁判官に対して説得力のある法的主張を行い、問題をよりスムーズに解決に導くことができます。